Cervera

サルベーラ（カタルーニャ語：Cervera）は、スペインのカタルーニャ州サガーラの自治体。リェイダ県に属する。アラゴン王国の王族が名乗っていたセルベーラ伯（Conde de Cervera）の称号はこの自治体にちなむもので、長く途絶えていたが復活され、アストゥリアス公時代のフェリペ6世が名乗った。カスティーリャ語では同じ表記で「セルベーラ」のように発音する。歴史1026年、小作農の3家族がサガーラの無人の地に定住した。後にバルセロナ伯がこの土地と臣民を保有し、この地を対イスラム教徒軍との境界線とし、最初の砦（castrum Cervarie）を築いた。1182年にはムニシピオとなった。1700年にカルロス2世が嗣子なく死去したことに始まるスペイン継承戦争で、サルベーラはブルボン家のアンジュー公フィリップ（のちのフェリペ5世）側についた。フェリペ5世が勝利して王位についたことで、数え切れないほどの特権をサルベーラは獲得した。1717年、フェリペ5世はサルベーラ大学をつくり、それ以外のカタルーニャの大学を廃止した。バルセロナ大学がサルベーラ大学にその機能を移された。大学移転という人口移動がサルベーラを都市に変え、19世紀前半には絶対王政主義者とカルリスタ支持者とがごたまぜになっていた。1833年のフェルナンド7世の死後すぐに自由主義が到来し、アルカラ・デ・エナーレス大学がマドリードへ戻ったのと同じく、サルベーラ大学の機能はバルセロナへ移された（1842年）。大学を失ったサルベーラは経済的損失を被るが、1860年に鉄道が敷かれたため工場ができ、ワイン貿易が盛んになって経済は改善された。しかし、サガーラでのフィロクセラ流行でワイン生産が激減した。名所・史跡 サント・ペーラ・グロス・ダ・サルベーラ礼拝堂（Sant Pere Gros de Cervera） - 11世紀創建のロマネスク様式の礼拝堂。 サルベーラ大学（Universitat de Cervera） - バロック様式の装飾が施された新古典主義様式の建物。 サルベーラ農業組合製粉所（Farinera del Sindicat Agrícola de Cervera） サルベーラ・コマルカ博物館（Museu Comarcal de Cervera） - コマルカの民俗・伝統等を展示するアル・ブラート・イ・ラ・パジャシーア博物館（Museu del Blat i la Pagesia）とドゥラン・イ・サンペーラ生家博物館（Casa Museu Duran i Sanpere）の二つがある。